受付嬢のお仕事 ― 砂漠の舟

Apollo Mager

2010年11月28日 15:14


カバラの生命の樹、その頂点にある第1のセフィラがケテル。

王冠と訳されるケテルですが、地上700メートルに浮かぶ天空の宮殿 スカイパレス をそのケテルとたとえるならば、その真下にある地上の アポロ神殿 は第6のセフィラ・ティファレトとたとえてもいい。ティファレトは「美」とか「調和」などと訳されます。

このケテルとティファレトを結ぶ径はギメル( ג )というヘブライ文字によって表され、タロットカードでは「Ⅱ 女司祭長」に対応します。

ギメルは駱駝(ラクダ)を意味します。駱駝は砂漠の舟であり、魂を運んでケテルとティファレトの間を行き来するのです。

私の占いのお店で働いてくれている受付嬢のお仕事はまさにこの砂漠の舟です。

アポロ神殿(ティファレト)に立ち寄った悩みを抱えた相談者を天空のスカイパレス(ケテル)まで導き、占いが終われば再び地上のアポロ神殿に送り返す。

これはとても重要なお仕事です。

ケテルはいわば、あの世とも言うべき世界。そこに留まれば気がふれて正常な日常生活を送れなくなってしまいます。新興宗教などに埋没して身を滅ぼしてしまうような人たちは魂があの世に行ったまま戻ってこれなくなってしまった人たちなのです。

天空において神託(占い結果)を得たならば、再び地上に戻らなければなりません。地上に戻ってきてはじめて、その神託が生かされ、調和のとれた健全な日常生活を取り戻すことが出来るようになるのです。

その案内人である受付嬢のお仕事は、占い師の仕事と同じくらい、あるいは、それ以上に重要なお仕事なのです。
コラム